東温市の「地域おこし協力隊」として、1ヶ月以上が経過しました。
市役所の臨時特別職 (自分もよくわかってない) という少し特殊な立場ですので、「何やってるの?」と聞かれても、ひと言では答えにくいというのが正直なところです。
東温市役所に新しく「地域振興係」?ができたのが、3年前。
昨年度、4名の地域おこし協力隊が東温市内中山間部の4つの地区にそれぞれ入り込み、今年度より新たに4名が追加されました。
▼先日、産経新聞さんにも取り上げて頂きました。
「アートヴィレッジとうおん構想」ということで、ぼく以外の3名はそれぞれクリエイティブな方々が揃っています。
ぼくはアートな要素は一切持ち合わせておりませんが…手探りながら、協力して楽しく活動させて頂いています。
「地域おこし」ってなに?
まず、そもそも「地域おこし」と言っても、たくさんの形があります。
特産品を使って新商品を開発するのもそう、すでにあるもののPR活動や、観光地の整備も「地域おこし」という括りになるでしょう。
委嘱前からも、地域おこし関係のイベントに参加したり、実際に活動中の知り合いを訪ねたり、関連書籍を読むなどしました。
(※「ソトコト」おすすめ。)
しかし、ほんとうに多くの例があり、果たしてそれが東温市に当てはまるのかはわかりません。同じことをしても、同じ結果が得られる訳ではないというのも「地域おこし」の難しさです。場所や立場によっては、地域おこしなんていらないという意見もあるでしょう。
以前、アフリカのとあるコンパウンド(いわゆる低所得者層の住むスラムみたいなとこ)を訪れたことがあります。
日本にいる僕らからすれば原始的で不便な生活かもしれませんが、そこでは人々は幸せそうで、ほぼ自給自足で楽しく暮らしていました。
もちろん不便なこともありましたが、すごく穏やかな雰囲気で、幸せな気分になったのを覚えています。
あの場所へ、「やれ教育だ、経済発展だ、商品開発だ…」なんて先進国による援助介入が行われるのもおかしな話だと思いました。
「物質的な豊かさ」が必ずしも「幸せ」につながらないということは、今の時代、みんな気づいていると思います。似たようなことが「地域おこし」にも言えると思うのです。
地元の方々の思う「地域の活性化」と、外から来た人が思う「地域の活性化」は違うかもしれない。
ぼくたちが「こうなったらいいのになー」と思うことも、地域の人たちのためになるのか、ほんとうに望まれているのかはわかりません。
まだ地域にきて少ししか経っていませんが、そのあたりの擦り合わせは、とても大事な気がしています。
新しいことを始めて、その場所へ多くの車が走り、人やモノやお金が行き来するようになる、とはどういうことなのか考えなければいけないな、と。
「東温市地域おこし協力隊」のあり方
現在、全国に3500名以上の「地域おこし協力隊」が派遣されていますが、失敗例や悪い評判も数多く存在するのは事実です。
「地域おこし協力隊 失敗」で多く検索されています…
じゃあ、東温市の地域おこしはどうなの?
ということですが、
幸い、東温市では市役所の方々や地域の方々も協力的で、ほんとうに温かいです。
昨年度の方々が各拠点の整備などもして下さっています。(※活動はFacebookページをご覧ください。 https://www.facebook.com/toon.kyouryokutai/ )
これから3年、5年、10年…と長いスパンとなりますが、「舞台芸術の聖地」というイメージづくりから徐々に進めていく計画のようです。
そのためには、市民の方々にも「東温市こんなことやっていくんだなー」と漠然とでも同じ方向を向く人が増える必要があると思います。
現在、「アートヴィレッジとうおん構想」と絡めて、中山間部との連携を測ろうとしていますが、東温市にしかない「地域おこし」を模索して、ひとつの成功例にしていくことが、僕たちに与えられた課題だと捉えています。
▼東温市「地域おこし協力隊」追加募集中です!
※こちらでも告知させていただきます。
今年度の協力隊をもう1名追加募集しています。
興味があればぜひ↓↓
「田舎がいい」のは当たり前。
先日、東温市に住んで、いいなー。と思ったこと、困ったことをまとめました。
しかし、よく考えると
・人がいい。
・飯がうまい。
・自然が豊か。
なんていうのは、言ってしまえば、
東温市に限らず、日本中たくさんあるのです。
「田舎いいな」に甘んじないようにしたい。そのために、新しいことも積極的に取り入れたい。
「かんけい」をつくる、「かんこう」を
いちばん小さいながら、いちばん強力なメディアは、やっぱり「人」です。
こちらに来てから特に実感しました。
大事なのは、「いいね!」の数なんかじゃなくって、実際に友だちを誘って東温市に来てくれることであって、この場所や人々と関わってくれる人が増えることです。
観光って、なんで「行」じゃなくて「光」なんだろってずっと思ってたんですが、先日、ほたるファームさんを伺ったときに、坂本さんが「その場所に光をあてるんだ」というようなことをおっしゃられていました。(ちがってたらごめんなさい。)
東温市に来た人が新たに光をあてて、新たな関係をつくる力になれればなと思います。
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まずは、その土地を「楽しむ」こと
なんとなくですが、結局大事なのはこれだと思ってます。
自分がその土地での生活を楽しむこと。
若者がひとり入るとそれだけで地域は活性する。そこで「生活するだけ」でいいのかもしれません。(もちろん仕事します)
中山間部の高齢化や人口減は避けられませんが、避けたいのは「そこにある魅力が保てなくなること」なんじゃないかと。
そのためには、もしかしたら、そこで生活すること自体がいちばん地域のためになるのかもしれません。
その土地で楽しんで、地域行事などに参加する。
その中で、地域の人々との接点を見つける。
子どもを地元の学校に通わせる。
…など
個人的には、
いい意味で「頑張らない」ようにしたい。
「やりたくないことを無理やりやっている」という状態になってしまうと、その時点で、ぼくがこの仕事を選んだ意味もなくなってしまいます。仕事の効率も大幅に下がることでしょう。
楽しんでたら、自然と人に伝えたくなるし、それが市のPRになるんじゃないかなと思います。
「まちおこし」より「まちおもい」
「まちおこし」といってしまうと、地域おこし協力隊という制度ができたように、何か「特別なこと」をするイメージがあるかもしれません。
けど、大事なのはその町を「想う人」がいるということだと思います。
先日、協力隊として活動をはじめる前に大阪で開催された「中山間地域で多様な生き方を考える」というイベントに参加してみました。そのときに、コピーライターの村上美香さんも言われていました。
東温市も「マチオモイ帖」みたいなの作れたらいいな。
まちをおこさない「まちおこし」
田舎へのUターンや、移住、定住が推進されていますが、実際は県外や海外へ出てそこで生活の基盤をつくるというのは、当たり前のことでもあります。
ぼくもきっかけがなければ、きっと今頃どこか違う場所にいたと思います。
その人に合う土地、好きな文化、環境があって当然。一つの場所に定住せずに、いろんなことを経験したい人もいるはずです。
そういった人たちの「帰る場所」としての「地元づくり」も大切なのではないではないかと思っています。
人口を増やすことを目指すのではなく、小さいなりの価値を見出す。まちをおこさない「まちおこし」。
どんな土地にもそこにしかない地力があるはずなので、自然に帰りたくなるような、ここで育ってよかったと思えるような、ちょっと行ってみたくなるような魅力を残していきたい。